相続対策とは?我が家は必要ない?
相談会に行きますと相続の相談がほとんどです。私の知人でも相続が心配という方が多い。しかし多くの方が何が心配かがまずわからない、漠然とした不安という方が多いので簡単に相続について生前に行う対策をまとめてみました。
相続の生前対策とは?
相続の対策=「相続税の対策」のイメージが強いと思います。
相続税には基礎控除があり、「3000万円+600万円✕法定相続人の数」が総遺産額から控除されます(実際には財産評価からしっかり精査する必要がありますが)。これを聞いて「うちはそこまでの資産がないから相続対策は心配ないな」という方が多い気がします。果たしてそうでしょうか?
考えられる相続対策としてはまず①遺産分割対策があります。相続人が二人いれば何かしら財産分けで揉めるリスクはあります。たとえば家や土地は半々に割ることはできませんよね。また相続させたい人がいなかったり、嫌な話ですが相続した人が亡くなった後の資産の行方なども考えておいたほうが良い場合もあります。
次に②相続税対策です。相続税対策として必要なのは節税対策(課税対象額を下げたり、様々な特例を利用したり)がまず頭に浮かびますが、もう一つ大事なのが納税資金の確保対策です。相続税は相続の発生後10ヶ月以内に納税するのですが、現金一括払いが原則です。納付の際に必要な現金を用意しなければなりません。
そしてもう一つ、③財産管理対策です。認知症の方が増えていますが判断能力が低下すると必要な契約行為ができなくなったり、資産が凍結されるおそれがあります。後見制度や最近では民事(家族)信託という方法も活用されています。
相続対策は全体像を確認することが重要
相続の生前対策は全体像を把握することが大事です。
たとえば、節税対策を考えて生前贈与を進めたら納税資金が足りなくなったり、遺産分割で揉めて納税期限に間に合わず、特例が受けられなかったり、といったトラブルに繋がります。
トラブルを防止するためには、相続の全体像を把握し、相続に対する自分の想いを確認しておくことが重要です。
エンディングノートの作成をおすすめします。
エンディングノートはご存知でしょうか?
エンディングノートとは、自分の情報や財産状況、家族に対する想い、残りの人生でやりたいことなどをまとめて記載するノートで、遺言書よりも気軽に自由に作成できます。また、相続の全体像を把握する手段としても非常に有効です。書店で様々なものが販売されていますし、市町村で配布していることもあります。
富士吉田市HP →https://www.city.fujiyoshida.yamanashi.jp/info/3390
全体像を把握することにより、相続の問題点なども認識することができますし、相談された専門家も円滑に対策を進めることができます。
エンディングノート記入や遺言書作成のお手伝いは当事務所へぜひご相談ください。また他の専門家への相談窓口にもなりますのでまずはお問い合わせください。