コラム

入札参加資格申請をしながらDXを思う(山梨ローカル)

 山梨県において、先日から市町村事務組合による入札参加申請の受付が始まりました。今年は県工事も2年に一度の定期申請の年にあたります。
 先日、入札参加資格を一通り取得したいという依頼がありましたので、山梨県内における入札参加資格申請の事務について書きたいと思います。

一口に入札参加申請と言ってもやり方がバラバラ

 入札と言うと主に国、県、市町村等の団体(発注機関といいます)のお仕事が対象ですが、入札制度はお仕事の発注機関ごとに制度・手順が違います。また、建設工事の入札と物品役務提供の入札も違います。
 それぞれの入札参加資格の申請方法もバラバラです。まとめた表が次のものになります(違っていたらご指摘ください)。

 よその県はどうかわかりませんが、電子申請か紙申請か、電子であっても使うシステムが違いますし、同じシステム(※「やまなしくらしねっと」というのは山梨県独自の行政手続きシステムです)を使っていても県と市町村で使い方が違ったり、これは慣れないと理解できませんね。

中途半端なDXはかえって手間が増える?

 一つ一つの申請作業はさほど難しくはないのですが一通りとなると手間がかかります。さらにはそれぞれの発注機関ごとに添付資料を揃える、これが本当に手間です。電子申請ですと紙資料をPDF化する作業も加わります。電子申請の方が大変?。

 コロナ禍で電子申請が一気に進んだのですが、まだ過渡期です。いずれは全システムが共通化されるのでしょうが、現状では忙しい業者さんが自分でやるのはかなりハードルが高いのではないでしょうか。

 私も加齢とともに実感するのですが、普段事務作業をしない人はパソコンの前に座るだけでもかなりの覚悟が必要です。スマホでパパっとがDXの理想なのでしょうが、そのためには制度の根本からシステム使用を前提に作り直すことが必要ですね。

 あとは添付資料。これもマイナンバーなどの基盤が整備されて個人の資格や納税状況など連携されるようになりつつありますが、まだまだですね。

残念ながら?しばらくこの仕事も行政書士の出番は続きそうです。